2021-11-17

インタープリターって何考えてるの?vol.2

こんにちは。季節はすっかり秋ですね。

ブログシリーズ「インタープリターって何考えてるの?」今日はvol.2.

なんと2週間ぶり… 

間があいてしまうと、何を書こうとしていたのか忘れてしまいます…。鉄は熱いうちに、習慣にして続けるって、やっぱり大事ですよね。

長めの前置き vol.0 はこちら:

vol.1はこちら:

前回vol.1では、

(請負で依頼される)一般的な環境学習において

インタープリターが気になる ポイントその① として、

「全体を企画コーディネートするのが、自然・生きもの・環境に詳しい人たちだけ」

・・・という点について書きました。

依頼背景や目的にもよりますし、学齢の違いや、地域性などもあると思うので、一概には言えないのかもしれませんが、
一般的に「環境学習」と言われたとき、たいていの人たちは「環境に詳しい人たちが教えてくれるやつ」と考えるのだろうと思います。

そういうものだ、という一般的な認識が定着しているのでしょう。

今回のトピックスは、その認識と若干重なりますが・・・

◎インタープリターが気になる ポイントその②

「(学校でやる)環境学習=授業 である」

vol.1と同じく、これも、そりゃそうじゃないの?と思われると思います。
(もっと分かりやすい表現がありそうだけれど、いま私は他の言い方思いつかにゃい、、許して。)

学校へ出張授業に行き、
学校の先生と一緒に、
授業の枠組みの中でおこなう以上、
もちろん、最低限守らねばならぬお作法はたしかにあります。

時間割どおり、45分の時間内に絶対におさめる、とか、
先生と相談して、授業の進捗度合に合わせたプログラムにする、とか、
最近は、子どもたちを「さん付け」で呼ぶ、とかね。

先に明言してしまうと、
インタープリターがやる環境学習プログラムは、学校教育でいう”授業”というスタイルにははまらないのです。

「環境学習=授業」と思い込んでいる人たちばかりのチームだと、その根っこの価値観の違いで、話し合いがすれ違うことがあります。

「授業」とは、基本的には、”先生”が必要なことを教えること。

学問その他知識や社会的ルール等、学校教育において教えることはたくさんあるので、先生が児童に教える「授業」というスタイルは不可欠です。

”環境学習”も、環境の事象や、自然、いきもののことを教えることが目的だとしたら、環境学習という名の授業も必要だと思います。

その場合、先生や講師として望まれるのは、
きっと、環境や自然に詳しい人、教えるのが上手な人、ということになりますよね。(→あれれ。vol.1 に戻っちゃった(笑))

しかしながら。

インタープリターが”環境学習”を担当するとしたら、
それは、学校の授業のような「先生が児童に教える」スタイルにはならないでしょう。

インタープリターは”先生”ではありません。

あくまでも、”対等”な関係性のなか、子どもたちが自ら気づいて学べるように、場を整えるのが役目です。

子どもたちよりも知っていることはたくさんあるだろうけれど、場合によっては、知識や答えをあえて教えないことも、あります。

教えてしまったら、そこで子どもたちの学びが止まってしまう…
と感じるときは特に、
答えを教えない、問いをずらす、ただ待つ… 等々、
忙しい学校教育ではやらない(やれない)関わりを、意識的に取り入れていきます。

教える授業は、普段から十分におこなわれているのですから、
外部の人間が関わる出張授業くらい、普段の授業と異なるアプローチがあってもいいと思うし、互いの役割を尊重しながら教育の現場をゆたかにしていけたらいいなと思います。

外来種のセイヨウタンポポも、子どもたちには大切な自然。

そもそも、インタープリテーション、という考え方は、
学校教育のようなフォーマルな教育の現場ではなく、受け手(参加者)が聞く・聞かない、参加する・しないを、自由に選択できる場において発達してきた手法です。

教える・教えられる、といった上下関係や強制関係は存在せず、
伝え手と受け手は対等な関係で、
受け手には、おもしろくない、嫌だ、と思ったら、聞かない、その場を去る自由がある。

学校の授業だったら、「ちゃんと聞きなさい!」と怒られて黙らせられるのが当然のところ、インタープリテーション・プログラムでは、聞くことを強制はされない。

(強制できないから、受け手の関心をつなぎとめるために、インタープリターは一所懸命にプログラムや関わり方を工夫するわけです。)

余談ですが。。

私は駆け出しインタープリターだった頃、国立公園内で働いていまして、無料のガイドウォークなどを担当していました。
スタッフに勧誘されて無料だからとりあえずのぞいてみた、という方が多いので、「つまんないから帰ろ」とささやく声が聞こえたり、移動途中に一人また一人と参加者が減っていったり…という悔しい経験を経て、鍛えられて、、今があります。。涙。

初めて学校団体の対応をした時は感激したよ。参加者が逃げない!すごい!!って思った(笑)

・・・ということで。

2つ目のモヤモヤポイントは

「(学校でやる)環境学習=授業 である」

・・・でした。

お読みいただきありがとうございます。

次のvol.3で、この話題は一区切りつけようと思いまーす。

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