インタープリターって何考えてるの?vol.3
こんにちは。Linoworks代表・インタープリターみわです。
ブログシリーズ「インタープリターって何考えてるの?」今回はvol.3. たぶん最終回。
昨夜vol.2を書いたので、24時間以内の更新。やるときはやる。が、ムラあり過ぎをなんとかしようねワタシ。
長めの前置き vol.0 はこちら:
vol.1はこちら:
vol.2はこちらからどうぞ:
今回は、前置きなしで本題へ。
◎インタープリターが気になる ポイントその③
「なんのためにやるか、よりも、なにをやるか、が優先?」
これは、本当に、無意識の結果だと思うのです。
ご本人たちは、目的に沿って考えているつもり、やっているつもり。
だけれど、手持ちの、慣れた考え方やり方のなかでやりくりしようとして、結果的に、本当に大切にしたい目的から離れてしまう、ということが、環境学習分野だけでなく、さまざまな場面でみられるのではないでしょうか。
これは特に、似た立場、似た価値観の人たちだけで集まってなんとかしようとしているときに起こりやすいのかも。(そのほうが、話が早くまとまる、というメリットはあるのでしょうが。)
公立の学校に出張する“環境学習”事業の依頼元は、自治体であることが多いので、関わるメンバーや体制が変化しづらく、風通しがあまりよくないことはうなづけます。
今回の、小学校への出張授業を例にあげると、目的も、やること(アクティビティ)も、流れも、教材も、これまでの実績をもとに、大枠は決定されていたのですね。
インタープリター的には、アクティビティと目的の整合制がイマイチだし、そもそも目的が曖昧だし、使われる教材やワークシートのクオリティも低すぎるし、と、うーん、、、と頭を抱えてしまった。。
インタープリテーションは、目的をもった教育活動、です。
壮大であれ、ささやかであれ、参加者にこうなってほしい、という、何かしらの目的をもって、それに向けて、何をやるか、どうやるか、をあれこれ練ります。(→文末に、*補足①)
そんなインタープリター的な思考があるので、
「なんのためにやるの?」
「そのためにはなにが必要なの?」
「本当にこの目的、このやり方でいいの?」
という、ちょっと手厳しい問いを、みんなで丁寧に深めていけるといいのになー、そうすればきっともっと楽しいだろうになーと、インタープリターの私は考えてしまうのです。
もちろん、よりよい活動のために、これから話し合っていくことはできると思いますが、そもそもの背景も価値観も異なるので、話せば分かってもらえる、というほど簡単な話ではなくって。
インタープリターは、こんなふうに考えるんですよ、こんなふうにやるんですよ、ということを、言葉だけでなく、実際にみせてゆく、ということが必要。学びや理解のために、主体的な体験が必要なのは、子どもだけでなく、おとなにとっても同じなのです。
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vol.0からvol.3までをまとめますと…
(請負で依頼される)一般的な環境学習とインタープリターがやるプログラムの相違について。
インタープリターが気になる もやもやポイント
①「全体を企画コーディネートするのが、自然・生きもの・環境に詳しい人たちだけ」
②「(学校でやる)環境学習=授業 である?」
③「なんのためにやるか、よりも、なにをやるか、が優先?」
3ポイントにまとめきれていないボンヤリ感が個人的に心残りなので、しばし寝かせて、そのうち別の切り口で書けるといいなと思っています。
vol.0から3まで、お読みいただいた方いらっしゃいましたら、本当にありがとうございます!
感想などありましたらぜひぜひ教えてください。このあたりのことをサカナに、いつか一緒に語らえると嬉しいです。
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*補足①
実際は、やりたいことをやるために、目的設定のほうを調整する、というベクトルでのプログラム企画運営も、インタープリターはやります。この方向性での企画を、経験の浅いインタープリターは無自覚に感覚的にやっています。そして、熟練インタープリターは意識的に、自分のやりたいことと目的を総合的にデザインするプロとなります。(インタープリテーションを“道”だと言う人もいるくらい、奥が深くて探究しがいがあるのです〜。)
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