2023-10-24

田んぼの楽校のらのら2023 稔りの季節を迎えました

長かった暑い暑い夏が過ぎ、短い秋がやってきましたね。
空が高く澄んで、夜の星々がとてもきれいです。ツバメが南へ旅立ち、冬の渡り鳥がやってきました。

田舎に暮らしていてよかったなと思うことの一つが季節の移り変わりや、年による自然や気候の変化を間近に感じられることかもしれません。整備や掃除、草刈りなど日々の作業に追われ、計画どおりにはいかず、自然災害や変化に翻弄されることもあるので、デメリットとも言えるかもしれませんが、個人的には、何も気づかないで結果にだけ受け身でいるよりも、変化のプロセスを自ら体感体験できることを面白いなと感じています。

Linoworks主催「田んぼの楽校のらのら」は、今年で8年目。

今春にエントリーを募ってからブログ更新していませんでしたが、今年もベテランメンバーと、今年こそが田んぼタイミング!な新規メンバーが集まりまして、種籾から苗を育て、田植え、草取りを経て、先日無事に収穫の時を迎えました。

ただいま、みんなで手刈りした稲束を稲木にかけて、おひさまのもと干しているところ。

稲刈りしたら新米を食べられる…気分になっている方が多いですけれども、まだ作業は残っているし、まだまだ何があるかわかりません。お米を炊いて、口に入るまでは安心できない…(←大袈裟に言っているわけではなく、本当に!!)

のらのら田んぼで天日干しにしている稲束は、11月上旬に脱穀する予定なので、食べられるようになるのは11月下旬以降です。干している間は、雨風ケモノの影響に負けないように、ドキドキ祈りながら見守っています。

さて。
たかが田んぼ、されど田んぼ。

基本的には毎年同じ作業の繰り返しではありますが、自然や気候はいつも異なり、人の予想通りにコトが進む年というのは、もはやありません。田んぼに関わっていない方々からみれば、ちょっと雨が降らないとか、何かの生きものが減ったとか、たいしたことに思われないのかもしれませんが、些細(に感じられる)自然の現象が、長い目でみるとすごく大きな、後戻りのできない事象になることも。どんな大きな出来事も、始まりはいつも、ちっちゃな変化、なのでしょうね。

すでに半年過ぎてだいぶ忘れちゃっているけど、備忘録として今年の様子をメモメモ…


のらのら田んぼ2023 ★ トピックス

   雨が多くて水入れ楽ちんだった初夏(5月〜6月)

  酷暑で雨がまーったく降らない夏秋(7月中旬〜9月下旬)

  稲刈りの田んぼにマムシ!!


  雨が多くて水入れ楽ちんだった初夏(6月)

いやぁ、雨が多かった。。水が溜まりづらくて苦労するのらのら田んぼに、今年はすんなりと水が溜まった!多雨にはよくない影響もあるので、喜んでばかりもいられないのですが、メンバーにとってはスタートラインとなるハレの田植え日に合わせて、しっかりちゃちゃっと水が溜まる!って、主催者としてはすごくありがたいのでした。

 酷暑で雨がまーったく降らない夏秋(7月中旬〜9月下旬)

田んぼには、雨が少ないほうがいい時期と、雨が降らないと困る時期があって。のらのら田んぼの場合、特に8月〜9月後半の間は、雨と太陽の恵み、両方がバランスよく必要なのですね。穂が出て熟してゆく時期だから。な・の・に!まーったく降らない!一滴も降らない!!となり町で降っていても、のらのら田んぼのある地域は降らない…涙。稲は強いから穂は出るけれども、この時期の水不足と酷暑は、おそらくお米の収量と味に影響していると思われます。心配だなぁ。。

 稲刈りの田んぼにマムシ!!

山あいの田んぼにマムシがいるのは当然なのですが、稲刈り直前まで水が溜まっていて、気温も下がってくる秋口の田んぼの中で、マムシがのんびりとお寛ぎになっていることは、のらのら田んぼではありませんでした(畔には普通にいます)。上記1と2の影響もあって、今年は普通に稲の根元にトグロ巻いていらっしゃいました。2匹も発見。危ないあぶない。。なにはともあれ、メンバーみんなが無事でよかった。

【閲覧注意!】体温下がって寝ていたのに、徐々に起きてきました…

マムシに限らず、雨量や気候が大幅に変わると、生きものたちの様子も変わります。晩夏〜秋にかけて、のらのら田んぼでは蚊とアブが多くて苦労するのですが、今年は本当に少なかった。虫にとっても生きづらい環境になってきていますね。蚊やアブが少ないから、たぶん、カエルも少なめだったし、クモも少なめ、カマキリも少なめ。いつも生きものたちでにぎやかなのらのら田んぼが、どことなくひっそり静かだった体感があります。例年3個は見つかるカヤネズミの巣、今年1個しか見つからず。代わりに今年は、カヤネズミが稲穂の籾を食べた痕跡が多く見つかりました(主食の昆虫が少なかったのかも?想像だけど)

田んぼの日当たりや水量によって、生長具合がここまで違うの!

細かいことはもっといっぱいあるけどね、とりあえず目立ったトピックスを。毎年の学びを次に生かしたいと思います。

お米の育て方を学ぶことも大事だけれども、のらのら田んぼは、お米のため、農や食のため、という正当な目的よりも、まずは自分たちが自然と関わる経験のために。

田んぼをきっかけに、自然を体感しながら、人の思いどおりにばかりならない自然にどうやって向き合って生きていくか、その面白さをみんなで体験していく場でありたいなと思っています。手間はかかるし、きれいなことばかりじゃないけどね、やっぱり自然はよくできていて、面白いし、豊かだし、私たち人も自然界の無条件の愛によって生かされていると思います。

秋の爽やかな晴天が続いている今は、天日干しにもってこいの気候です。このまま美味しいお米になってゆきますように♡

今年のお米の出来は次回ブログでご報告します(忘れず書く!!)

5月上旬 ひとつの種籾から ちいさな芽が♡
6月 田植え枠を使ってまっすぐ田植え
6月中旬〜7月中旬 みんなで草取り
10月 最後の稲株を刈る!がんばったワタシたち!
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